ザクロの花とビタミンC誘導体の濃縮エキスで、MMP-1の阻害とコラーゲン産生促進のW作用で、肌密度を増してしわを減少させます。

はじめに

コラーゲンは皮膚の乾燥重量中の70%-90%を占め、皮膚の構造維持に必要不可欠なタンパク質です。若くて健康で ハリのある肌を保つには、常にコラーゲン線維を新生し続ける必要があります1,2。コラーゲンの分解と新生のバラン スは皮膚老化では非常に重要なトピックと言えます。UVの様な環境因子によって肌の中でのコラーゲンの分解量が 増え、同時に新しく作られるコラーゲン量は減ります。その事が引き金となって、しわが目立つようになります5,6,7 。コラーゲンの分解を担う酵素の一つにマトリックスメタロプロテアーゼ (MMP-1)が知られています3,4。

コラゲインはザクロ花エキスとビタミンC誘導体の2つの有効成分を組み合わせた化粧品原料で、コラーゲンの産生 を増やしながら、MMP-1の産生を減らしてコラーゲンの分解を抑制します。

特徴

  • ザクロ花エキスがコラーゲンの分解を担うMMP-1の産生を抑制
  • ビタミンC誘導体が肌の中のコラーゲン産生を増強
  • 肌密度の増加
  • 肌を滑らかにし、しわを軽減(例えば目尻など)
  • UV 照射によるダメージから細胞を保護
  • 化粧品配合しやすい処方

 

1. 真皮線維芽細胞のMMP-1遺伝子発現

紫外線照射を行った正常ヒト線維芽細胞に対する、コラゲインの主成分であるザクロ花エキスのMMP-1遺伝子発現 量に与える影響を、リアルタイムRT-PCRにて測定した。• 正常ヒト真皮線維芽細胞にザクロ花エキス(7.11μL/mL)とコントロールとしてDMSO(1μL/mL)を添加した。24時 間培養後に試験グループの半数にUVAを75mJ/cm2 照射した。• 紫外線照射24時間後のmRNAの発現量を測定した。

・紫外線未照射の真皮線維芽細胞においてMMP-1遺伝 子の発現が58%減少した。よって加齢による肌老化を 防ぐ効果があることが示唆された。

・紫外線照射の真皮線維芽細胞においてMMP-1遺伝子 の発現が45%減少した。よって光老化を防ぐ効果があった。

 

2. 真皮線維芽細胞のMMP-1産生

真皮線維芽細胞のMMP-1産生についてELISA法を用いて測定した。コラゲインのアンチエイジング効果について、加齢細胞モデルとして継代17代目の正常ヒト線維芽細胞と、若い 細胞モデルとして継代7代目の正常ヒト線維芽細胞を用いて、MMP-1の産生を測定した。継代17代目の加齢モデル細胞を96穴プレートに播き、コラゲイン0.3%を添加し72時間培養した。培養後、上清 中のMMP-1の量をELISAにて測定した。

・_継代7代目の線維芽細胞のMMP-1産生は、継代17代目の線維芽細胞の34%であった。

・ 継代17代目の線維芽細胞にコラゲイン0.3%を添加し た場合、コントロール細胞と比較してMMP-1の産生 が21%減少した。

 

3. UV-A からの保護

UVA (3 x 12.5mJ/cm2)を照射した線維芽細胞の生存率と外観に対する、ザクロ花エキスの影響(0.1%,24時間培養)について評価を行った。

・ザクロ花エキスを0.1%添加した細胞に紫外線照射を 行った場合の生存率(88%)は、ザクロ花エキスを添加 しなかった場合の生存率(59%)と比べて高かっ た。(Fig. 3)

・ザクロ花エキス0.1%は紫外線未照射の細胞群の生存 率を11%向上させた。 (Fig. 3)